Grannyman にすっかり魅了され、同じ作者、Judith Byron Schachner の作品を探してみると、あること、あること。大きな頭に大きな耳の Skippyjon Jones のシリーズがずらりとリストアップされていました。私の目は、Skippyjon Jones の独特の風貌と、いかにもイタズラ坊主といった目に釘付け。一番発行年の古いものから読むことにしました。それが本書です。
Skippyjon Jones は、お母さんの頭痛の種。毎朝、鳥の巣で目覚め、小鳥たちと一緒に大きな口を開けて、親鳥の運ぶご飯をねだり、バードバスで水浴びをするのですから。
「すぐに下りていらっしゃい!あなたは、鳥でもなければ、ネズミでも、ガチョウでも、コウモリでもなく、ネコ、シャム猫なんですよ!そのことを部屋でしっかりと考えなさい。自覚ができるまで部屋を出ちゃダメ!それからクローゼットにも入っちゃいけませんよ!」
お母さんはそう言い残して、部屋の扉を閉めます。
一人になった Skippyjon Jones は……
本書には英語と同じくらいスペイン語が飛び交います。意味は判らなくても、ゴロや雰囲気を楽しめばいっか、と読み進めると、そこには幼い頃の我が子がいました。イタズラ三昧を叱っても、暖簾に腕押しの息子を、一度家から追い出し、ドアに鍵を掛けたことがあります。当時我が家はマンション住まい。ドアの向こうでさぞかし泣きじゃくっていることだろうと、暫くして覗き穴から見てみると、息子の姿はありません。どこかに遊びに行っちゃったの?唖然としていると、「ただいまー!」と元気な声で帰ってきました。何と上階のお家で、おやつをいただいてきたそうで……。Skippyjon Jones はまさに我が子です。
既成概念に捕われず、ゴーイング・マイ・ウェイのSkippyjon Jones の奔放さが痛快なシリーズ第一作です。
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