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2002年11月15日 初版第1刷 |
1995年に発行された『東京在住猫』に続く写真集。 東京は様々な顔を持つ。 思いがけずこうした風景に出逢った著者は、通り過ぎてきたはずの原風景に誘い込まれるような思いを抱き、カメラを片手に東京の町、路地裏を歩き始める。そこで出逢った猫たち、時の流れに翻弄されながらも逞しく生きる猫たちは、温かい目でファインダーを覗く著者のカメラに次々と収めらていく。本書はこうして誕生した。 建物が無機質の直線の箱に変わっても、猫は変わらず何とも言えない曲線を描く背を丸めてそこに居る。だからこそ、街の変化が一層際立つ。 東京の持つ様々な顔、時の流れ、変化と不変、静と動、そして猫…すべてを味わうことのできる一冊だ。 |