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1999年5月25日 発行 |
こねこのウィジーは、朝起きると元気に遊びに出掛けます。蝶々を追いかけているうちに、気がつくと森の中。帰り道がわからなくなってしまいました。ウィジーはお母さんの待つお家に無事帰れるでしょうか… ピンクのお洋服を着たこねこのウィジー、あんまり可愛らしくもないな、などと思いながらページをめくっていくと、不思議、不思議、だんだんと愛らしくなり、最後にはウィジーのような猫がお家にもいたらいいのに、と思ってしまうのです。その不思議を起こしてくれたのは、ウィジーの明るさでしょう。シンプルなストーリーと思わず絵筆を手に取ってみたくなるような絵。どこかで同じような印象をもったな、と思っていたら、『ねこのエレメノピオ』と同じコンビによる作品でした。 作者と読者が、向こうとこちらに居るのではなく、いつの間にか、一体になってしまう、すばらしい作品です。 |