I figliuoli dei gatti pigliano i topi. 蛙の子は蛙
「猫の子もネズミを捕える」=「蛙の子は蛙」
La gatta frettolosa fa i gattini ciechi. 急いては事を仕損じる
「慌てた母猫は目の見えない子猫を産む」=「急いては事を仕損じる、急がば回れ」
Quando manca la gatta i topi ballano. 鬼の居ぬ間に洗濯
「猫の居ぬ間にネズミは騒ぐ」=「鬼の居ぬ間に洗濯」
Tanto va la gatta al lardo che ci lascia lo zampino.
危ない橋を渡って甘い汁を吸い続けると、いつかは元も子もなくなる
「猫が何度もラードを盗めば、いつかは罠に足を取られる」が原義。「悪事を続けると、いつかは露見して元も子もなくなる」ということ。
英語圏の猫が盗むものはクリームだったが、イタリアの猫はラードを盗むらしい。
Gatto scottato teme l'acqua fredda. 羹に懲りてなますを吹く
「火傷した猫は冷たい水も怖がる」=「羹に懲りてなますを吹く」
Di notte [Al buio] tutti i gatti sono grigi [neri]. 夜はどの猫も灰色 [黒]
「夜はどの猫も灰色(黒)に見えてしまう」ということから、「適切な時を選べ」という意味で使われる。
英語にも同じような表現があったが、こちらは、「美貌などは一皮剥けばみな同じ」という意味合いだ。同じ表現でも、大分ニュアンスが違うようだ。
Non c'era un gatto. 人っ子一人見当たらなかった
「猫の子一匹いなかった」=「人っ子一人いない」
猫に優しい国、イタリアでは、今も多くの猫たちが外を歩いているようだから、この表現も的を射ているが、仮に日本に同じ慣用句があったら、いずれ死語になってしまうのかもしれない。
Gatta ci cova! 何か落とし穴があるぞ!
「雌猫は企む」が原義。「何か隠していることがある」とか「裏に何か落とし穴がある」という意味で使われる。
イタリアでも雌猫は陰険なイメージなのだろうか。
avere occhi da gatto 猫のように暗がりでも目が利く
「猫のよ目を持つ」=「猫のように暗がりでも良く見える」。vederci come i gatti で「(猫のような)鋭い眼力を持っている」という意味になる。
avere sette siriti come i gatti 七転び八起きする
「猫のように7つの精神を持つ」が原義。「逆境からたやすく立ち直る」という意味で使われる。
猫の気分は目まぐるしく変わるように見えることから、7つの精神を持つということになったのだろう。猫は命も9つあり、それぞれに7つの精神を持っているとしたら、大変だ。
comprare la gatta nel sacco 品定めせずに買う
「袋の中のメス猫を買う」=「よく確かめないでモノを買う」
essere come cani e gatti 犬猿の仲
「犬と猫のようだ」=「犬猫の仲」
イタリアでも不仲の代名詞は犬と猫。犬と猿の組み合わせは、やはりマイナーなのだろうか。
essere come il gatto e l'acqua bollita そりが合わない
「猫と沸騰したお湯のようだ」=「そりが合わない」
沸騰したお湯とそりが合う者などいないだろうに、どうして猫が引き合いに出されたのだろう。そう云えば、イタリアでは羹に懲りて膾を吹くのも猫だった。
essere quattro gatti 人数が少ない
「猫が4匹」=「人数が少ない」。
猫が4匹もかたまっていたら、猫が一杯、という感じになるだろうに、4という数字で「少ない」を表現するとはユニークだ。
essere un gatto sornione ずる賢さを隠し持っている人
「陰険な猫」=「無関心を装って、ずる賢さを隠している人」
明るいお国柄のイタリアの猫も陰険なイメージなのだろうか?
fare la gatta morta 猫をかぶる
「死んだ雌猫の振りをする」が原義。「とぼける」「猫をかぶる」「見て見ぬ振りをする」などの意味に使われる。
far ridere i gatti 滑稽なことをする
「猫を笑わせる」=「誰もが吹き出さずにはいられないような滑稽なことをする」
猫が笑うほど滑稽なこと、と引き合いに出されるのは、猫がもっとも「笑う」と縁遠いと考えられているから。確かにそんな一面もあるが、猫って結構ひょうきんですよね。これも猫ならではの多面性かも。
giocare con la propria vittima come fa il gatto contopo 猫がネズミをなぶるように虐める
「猫がネズミにするように犠牲者をもてあそぶ」ということ。
non portare la gatta nel sacco 隠し事をしない
「猫を袋に入れて運ぶことはしない」が原義。
prendersi una gatta da pelare 厄介事を引き受ける
「雌猫の毛をむしるために捕まえる」=「手に負えない厄介な仕事を引き受ける」
「猫の毛をむしる」という発想はどこから湧いたのだろうか。確かにそれは無理難題。手負いになるのは、こちらの方。比喩としては面白い。
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