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猫の食の基本

猫の健康の要は食事。与えられた食事しか食べることのできない猫にとって、与える側の私たちの責任は重大です。とは云え、ペットショップやホームセンター、コンビニにまでずらりと並ぶキャット・フードを前にして、どんな視点で選べばよいのか分からず、ラベルの謳い文句やネーミングに釣られて買い込んでいる方も多いのでは。そう言うneco家もその例外ではありません。ここで一念発起、日頃これでいいのかしら、と不安を抱えている猫の食事について、調べてみたいと思います。以下は、アメリカ、カナダ、日本の獣医師さんがサイト上に掲載した記事や執筆した書籍のサマリーです。(獣医師さんによって見解が別れる部分は、その旨を記します。)

■猫の食の基本
猫に「猫まんま」は一昔前までのこと。今は猫には「猫缶」、「キャット・フード」が、その簡便さも手伝って主流になりました。さすがに、猫にドッグ・フードをあげる人はいないでしょうが、自前で何か作ってあげようというとき、あるいは、自分の食べている御馳走を分け与えようとするとき、猫と人間、猫と犬の食の違いは、さほど意識されていないのではないでしょうか。「猫は犬ではない」「猫は人間ではない」と改めて言えば、「当然でしょ」という答が返ってくるでしょう。しかし、猫があまりに人間の身近にいるばかりに、ともすると人間や、犬と同じように考えてしまい、その食の根本的な違いを見落としてしまいがちです。

猫の食を考えるとき、ライオンやトラ、ピューマやヒョウなどのワイルド・キャットが、仕留めた獲物に食らいつく姿を思い浮かべてみれば、感覚的にしかも端的にその特徴が見えてきます。猫が人間と共存するようになって5000年。その年月は動物の進化の年表の中にあっては一瞬に過ぎず、今でもイエネコは肉食動物であり、立派なハンターです。身体的にも優秀なハンターとしての特徴をそのまま保ち続けています。

肉食であるということは、動物からしか得られない栄養素を猫が必要としているということでもあります。その一例がタウリン、ビタミンA、アラキドン酸です。これらは猫にとっての必須栄養素であり、植物からは十分に得ることができません。では、動物の肉をあげていればいいのでしょうか。ここでワイルド・キャットの食を見てみましょう。ワイルド・キャットは、仕留めた獲物の肉ばかりでなく、骨、内臓、脳、消化管の中にあるもの(排泄物となるものも含む)、皮膚、皮毛など、全てを食べます。これらの部分には、肉からは得られないビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれているのです。

今ではイエネコが獲物の全てを食す機会は減る一方。したがって、私たちが猫に与える食事は、それぞれの猫に必要なエネルギー量に見合うばかりでなく、それら必須栄養素が適正量、適正なバランスで配合されていなければなりません。
通常、エネルギー源は、タンパク質、脂肪、炭水化物ですが、人間にとって炭水化物が体に負担なく素早く吸収できるエネルギー源となるのに対し、徹底した肉食である猫は特に高レベルのタンパク質を必要とします。同じ量のエネルギーを得るのに、炭水化物は安価なことから、炭水化物を多く含むキャット・フードも出回っていますが、低タンパクの食事は猫の健康を損ねてしまうことを念頭に置いておく必要があるでしょう。
動物性脂肪も重要で、これはエネルギー源としてばかりでなく、アラキドン酸のような脂肪酸や脂溶性ビタミン類の供給源としても欠かせません。

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【参考サイト】
http://www.catdoctors.com

http://www.animalvetcenter.com/cat.htm
http://petnutritioninfo.com/cat_health.htm
http://ighawaii.com/naturally/newsletter/barfcat.html
http://www.cats-and-diets.com
http://www.ain-ah.com/cat/cat301.htm

【参考文献】
ネコの食事百科
1997年11月4日 発行
監修:宮田勝重
発行所:株式会社誠文堂新光社

痛快!ねこ学
2002年3月30日 第1版第1刷発行
著者:南部美香
発行所:株式会社集英社インターナショナル

ネコの病気百科
1998年4月2日 発行
執筆者:獣医学博士、開業獣医師14名
発行所:株式会社誠文堂新光社

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