このサイトをご覧いただいている皆さんは、すでに猫を飼っていらっしゃる方がほとんどだと思います。『釈迦に説法』になりそうですが、永年猫と一緒に暮らしてきたnecoが、今になって気付いたことがたくさんあるのです。これまでも7、8匹と暮らしたこともあるのですが、一緒に生まれた兄弟6匹をまとめて面倒みたのは、今回が初めて。6匹が一緒にいることによって、彼らのエネルギーが6倍どころか、6乗になっているような騒ぎの中で、これまでに気付かなかったことを山程発見することになりました。例えば、階段の上り下りでつく爪の傷。1匹2匹では気付きにくいのですが、確実に傷はついているはずなのです。というわけで、ぜひ、このコーナーもご一読ください。
1. ドア
引き戸にしろ、片開きドアにしろ、賢い我らが猫たちは、すぐに開け方を修得してしまいます。引き戸はかなり重いものでも、柱と戸の間に器用に手を差し入れて、すーっと引きます。片開きのドアも、ノブがレバー状であればジャンプ一番レバーを下げてひっかかりを外し、あとは押すなり引くなり自在です。猫に自由に出入りさせないためには工夫が必要。引き戸の場合はロックをつけます。片開きドアの場合は、ドアノブを昔懐かしい丸いノブか、円柱状のものに取り替えましょう。
2. 網戸
引き戸を簡単に開ける猫たちにとって、網戸を開けるのは朝飯前。網戸があるからと、つい窓を開けっ放しにしがちですが、これでは、猫たちに「どうぞご自由にお出かけください」と言っているようなもの。とは云え、どの網戸もというわけではありません。安全に外に出られる窓の網戸が集中攻撃を受けます。網戸に取り付ける簡易ロックを付けたり、楔を枠との間に挟んでみたり、いろいろとトライしました。網もナイロン製ではすぐに破かれますから、金網にすべて替えました。ここまでしても、「引いてダメなら押してみな」とばかりに、最後は体当たり。網戸ごと外されてしまいます。という訳で、Neco家の1階は、窓の上の小窓とルーバー窓しか開けることができなくなり、人間も猫も窒息しそうな半年を過ごしました。
ここで、『室内飼』を諦めては元もこもありません。そこで、窓から外に向けて天井と3方を完全に囲んだウッドデッキを作りました。これなら窓を全開にしても外に出る心配はなく、風も充分に通ります。猫たちは外の空気に触れながら、ラティスに上ったり、走り回ったりと、大喜び。人間たちも、室内に送り込まれる新鮮な空気と開放感に、一心地つきました。ウッドデッキを出すスペースがない場合は、頑丈な金網を張った枠を外壁にしっかりと取り付けるしかないかもしれません。檻に入っているような感じでしょうが、ここは我慢です。
閉店後のお店に横棒だけのシャッターが下りているのを良く見かけます。猫たちが出入りできない間隔で横棒を通したシャッターがあればいいのになあ…と思っているのですが。
3. カーテン
カーテンが掛けられるかどうか、これは躾次第なのでしょうか。neco家では、今の6人兄弟の前の代、『ロッキー』と『なっちゃん』の2匹がすでにカーテンはおろか、カーテンレールまで曲げてしまいました。この2匹以前に、カーテンの被害がなかったのは、同じ位の年齢の子猫が複数いなかったためなのか、自由に外を行き来させていたためなのか…。いずれにしても、それ以来、neco家でカーテンが掛かっているのは1箇所だけです。居間にはブラインドを付けてみましたが、ブラインドから垂れ下がっている紐に飛びつき、結局ブラインドも外す始末。それでも1箇所残ったカーテンは無傷のままです。これは猫の気まぐれなのでしょうか。
カーテン上りは、身軽な小さい頃に始まり、当初はそれほどの被害はないように見えますが、この段階で「ここに上ってはダメ」ということを教えておかなければなりません。体重の増加につれてカーテンの傷は大きく、長くなってきますし、ここに至って初めてNOを宣告しても、「昨日までOKだったのに、なぜ今日はダメなの?」と猫は不可解に思うだけでしょう。neco家では、カーテン上りをする姿の愛らしさに、必要な躾を怠ってしまいましたから、効果的な躾の方法をお伝えすることができません。お許しを。
4. 廊下・階段
兄弟6匹が一緒に生活するようになって、初めて気付いたのが階段の傷。爪を研ぐというわけではなく、ただ上り下りするだけで、小さな浅い傷が無数にできていました。後脚を蹴り出すときにつく傷なのでしょうが、体重の増加と共にその傷は深く、大きくなっていきます。廊下は階段ほど後脚に力が入るわけではありませんので、傷はさほど目立ちませんが、長い月日には遠目でも気付くようになります。廊下は猫たちの大好きな遊び場の一つ。良く磨かれた廊下を思いっきり走って、止まりきれずに玄関に落ちてみたり、鼠のおもちゃを追い掛けようと焦れば焦るほど、足が空回りしてその場でクルクル円を描いていたりと、マンガ顔負けの光景を良く目にしますが、こんな時に傷はできるのでしょうね。
きれいな木目のフローリングを大切に守るには、やはりカーペットを敷くことです。廊下用も階段用も色・柄・サイズ豊富に市販されていますので、お好みに合わせて選ぶことができます。気付いてからでは遅すぎますので、お早めに!
5. 柱
トイレと爪研ぎは、比較的楽に躾けられます。それでも、我が家の柱は傷だらけになりました。どの柱も、という訳ではありません。押し入れの脇の柱一本だけ。neco家では、押し入れをお昼寝の場所にしている猫たちのために、押し入れの襖は常時開けてあるのですが、その押し入れの上段に乗る足掛かりに柱を使っていたのです。ほぼ垂直に近くジャンプするために足を掛けるのですから、たまったものではありません。ぐっさりと深く長い傷に、柱は見る陰もなくなりました。
遅蒔きながら考え付いたのが、パンチカーペットを張り付けること。ホームセンターに行くと、幅2mほどのパンチカーペットを10センチ単位で買うことができます。これを1mほど買ってきて、柱の3方を覆い、強力な両面テープで張り付けます。(状況が許せば、壁に釘で打ち付けた方が良いのですが。)
このカーペット作戦は大成功でした。猫たちは大喜びでカーペットを巻いた柱に代わる代わる、繰り返し繰り返し木登りしています。室内飼いの猫たちに思い掛けない上り棒をプレゼントできたのです。それでも我が家は遅きに失してしまいましたから、どうぞ皆さん、柱がきれいな内に対策を講じてください。
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