*猫の耳の構造 猫の耳は、人間とは随分違った構造をしています。 *白猫の悲劇 聴力に優れた猫、高所からもバランス良く四足着地のできる猫にとって、耳の果たす役割は大きなものですが、毛色の白い猫の20%程は先天的な聴覚障害を持っていると言われています。中でも青い目の猫の障害を持つ確立は高いようです。 白い猫には、もう一つ掛かりやすい耳の病気があります。日光性皮膚炎という病気で、強い日光、紫外線に長時間さらされることにより起こり、扁平上皮癌を引き起こすこともあります。日光性皮膚炎にかかると、耳翼周辺が脱毛したり紅斑ができたりします。この段階で、獣医師の診断を受けることが大切です。扁平上皮癌になると、耳の一部が欠けてきます。ケンカの傷跡だと思い込み、見過ごされてしまうこともありますので、注意してください。 *猫の耳の病気 猫の耳の病気の筆頭は、耳ダニによる感染です。感染を起こすと、耳道が過敏になり、耳の周辺をちょっと触っただけで、耳を掻いたり、頭を振るようになります。耳は赤くなり、中に黄色、黒色の耳だれが見られ、悪臭を伴うこともあります。耳ダニによる感染は、子猫に多く見られるもので、大人になってからは、耳ダニのいる子猫との接触などの外的要因で感染するようです。 しきりに耳を掻いたり、頭をふったり、という症状は、アレルギーによってもおこります。人間の花粉症の原因となる花粉は、猫の皮膚や耳の病気の原因となります。また、食べ物に含まれる成分に対するアレルギーが耳に出ることがあります。 激しく耳を掻いたり、頭を振ったりし続ける状態は、猫にとって不快なことは言うまでもなく、耳介血腫の要因になる場合もありますので、素人判断せず、獣医師に相談するようにしましょう。 *猫の耳の手入れ 耳翼が直立している猫の場合、水分が蒸発しやすいので、犬ほど頻繁に耳の感染症は起こりません。良かれと思ってやった手入れが、かえって感染症を生む原因を作りかねないので、注意が必要です。 愛猫の耳に異常があると思ったときは、まず獣医師の診察を受け、指示に従って、薬剤の投与や塗布をすることが、何より大切です。 【参考サイト】 |