2005年葉月猫模様(H.17.8.4)
【ズレータ】
会社の地域猫になった日:2004年7月
誕生日:2004年5月頃?
<地域猫になった経緯>
チョコの5匹の子供の4番目、次男坊と思われる。会社のビルと隣のビルとの僅かな隙間で、チョコのお乳に吸い付いていた。5匹の内、白は2匹いたが、この2匹とも動きが鈍く、時として何時間も同じ場所に動かずいる。その都度、死んでしまったのかと、気が気ではなく、何度、ビルの隙間を覗きに行ったことか。
同じ白でも、モナコがあっさり保護できたのに、この子はなかなか捕まえることができなかった。階下のステーキ屋さんが、こえりちゃんとこの子をお店に閉じ込めてくれ、大人4人がかりで大捕り物を演じた時も、何とか洗濯ネットに収めることができたのは、こえりちゃんだけだった。お店中どこを探してもこの白の姿はなく、逃げ込んだものの、出ることができなくなったのでは、とまたまた心配した。だが、翌日、いつもの住処にいるのを確認。一体、いつ、どうやってお店から抜け出したのか、今でも謎のままだ。唯一考えられるのは、お店の裏口なのだが、そのドアは鉄のドアで、生後2ヶ月ほどの子猫が開けられるとは思えない。逃げたい一心が生んだ馬鹿力だろうか???
この時に保護したこえりちゃんが、ベッドの下から1ヶ月も出てこない有様を目の当たりにし、仮にこの子を保護できたとしても、人間との生活に馴染ませるのは無理と判断せざるを得なかった。そこで、ホワイトソックス、こあね、タマサと一緒に地域猫として育てることになった。
洋猫が混じったこの子は、寄り目がち。オーシャン・ブルーの目の中で瞳が中央に寄り、どこを見ているのか捕らえ所がない。その動きも予測不能。テンポもずれている。付いた名前は『ズレータ』。同名の野球選手は、なかなかのスラッガーなのだが……。
<2005年葉月近況>
避妊を済ませた母猫、チョコは姿を消してしまったが、幸い叔父さんのホワイトソックスが子煩悩で、タマサ、こあね、ズレータの3匹の面倒をしっかり見てくれた。お蔭で、ズレータも健やかに成長。今でも、ときどきホワイトソックス(雄猫)のおっぱいに吸い付いている。
赤ちゃんの頃は、体は真っ白、尻尾にわずかな縞模様が見られるだけだったが、成長と共に背中、耳、顔、手足に次第に色がついてきた。体はスリムで、手足は長く、長いまっすぐな尻尾、ブルーの目に寄り目がちな瞳……シャム猫を思わせる風貌だが、顔の色の付き方がシャムとは反対で、鼻は白く額と頬に縞模様が出ている。
行動は相変わらず予測不能にずれていて、マイ・ペース。食事中にも、突然その場を離れてしまい、数分後に舞い戻る。戻った時には、ズレータのお皿は空っぽ。タマサとこあねがしっかり残飯整理してしまうのだ。これではいかん!ぷいと立ち去った後のズレータのお皿を引き上げ、戻った時に出すまで傍についていなければならない。好き嫌いもはっきりしていて、あれこれ頭を悩まされる。こんなに手をかけているのに、私は『ご飯』以外の何物でもない。食事前は、屈んだ私の膝に両手を置いて、「今日のご飯はな〜に?」とじっと顔を覗き込んだり、ご飯道具を入れたバスケットを物色したりしているが、一旦お腹が一杯になると、まず触ることはできない。さすがに顔を見て逃げるというわけではないが、こちらが近寄れば、2メートル離れたところまで後ずさりする。嗚呼……。
ホワイトソックス、タマサ、こあねの中で、ズレータは我が儘放題に暮らしている。
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