『キャラリン』のおうち (H14.12.12) 一月程前、冬に備えてスリーピングバッグ型のベッドを買い込み、使用方法をガラス戸越しに説明した後、『キャラリン』の側に置いたことがあるが、座ぶとん代わりに乗るだけで、結局使われずに引き上げることとなった。このところ、『キャラリン』はホカロンを挟んだクッションを愛用しているが、これでは雨がしのげない。何とかしようと、犬用のログハウスを注文したばかりだった。ログハウスはまだ届かないが、中に入れる予定の半分屋根がついたペットベッドだけは、持ち帰っていた。その大振りなベッドは、内猫たちの評判も良く、『キャラリン』の物だとも知らず、入れ代わり立ち代わり入っては昼寝を決め込んでいた。そのベッドにホカロンを置き、クッションで覆って、すぐに『キャラリン』ご愛用のクッションの脇に置いた。布製なので、上からビニールを掛ける。「『キャラリン』、ベッドに入ってごらん、風も雪も避けられるし、あったかいよ」とガラス戸越しに繰り返す。何しろ、未だに指一本触れさせない『キャラリン』のこと、抱いてベッドに入れてあげることも叶わない。祈るようなこちらの思いが通じたのか、あまりの寒さに警戒心も凍ったか、『キャラリン』はすぐにベッドの臭いを嗅ぎ始めた。ベッドには内猫たちの臭いが付いている。それを不穏に感じるのか、あるいは他の猫も入ったのだからと安心材料にするのか、と見守る内に、『キャラリン』はゆっくりとベッドに入り、身を落ち着けた。良かった。本当に良かった。 道路の雪も大方融けた昨日、届いたログハウスを組み立てた。Neco家では、なぜか力仕事はnecoがやることになっている。necoが金槌とドライバーを振り回し、ぱぱちゃんが板と板を押さえる。あっという間に立派なログハウスが完成した。表札も付いてきたが、こちらは、ちょっとお預け。いずれトールペイントでも習って、素敵な表札を作ってあげよう。 そこにやって来たのが、『クロちゃん』。「おお〜?これオレのか〜?」と新築ログハウスを覗いている。「ちゃう、ちゃう、それは御主のではない!!」。『クロちゃん』は今にも敷居を跨ぎそうだが、すんでのところで逡巡している。そこへ『キャラリン』のご帰還。両者ログハウスを背に、無言のうちに、緊張の縄引きをしている模様。しばしの後、『クロちゃん』は引き上げていった。 |