今13匹は… (H14.5.23)
10匹の内猫と3匹の外猫の近況を書きとめておこう。
ファイト
陽気が良くなってからというもの、お外の特別室で寝起きしている。食事はルームサービス。陶器の可愛いお皿に2種類の猫缶を盛り合わせてお運びする。
それがお気に入りの模様。お皿はすぐに空になっている。良く食べる、と思っていたら、『ファイト』の食事を狙う輩がいることが判明。『ファイト』の食事だけ特別に美味しいと思ったのだろうか、『お友だち』も『カラリン』こと『白ちゃん』もファイトが残すのを虎視眈々狙っているのだ。『ファイト』が時折、外猫用の大きな陶器のお皿に首をつっこんでいるのも頷ける。また一回り体が縮んだようで痛々しいが、日中はほとんど散歩に明け暮れ、ひがな居眠りということはない。外にいるだけに、接する時間が本当に短くて…。
ロッキーママ
『ファイト』同様お外暮らし。『ロッキーママ』用の特別室を『お友だち』に占拠され、バスケットで眠ることも。日に何度かお家に入ってくるが、『とんちゃん』や『ニセド』や『宮沢さん』、『ぬうちゃん』までもが飛びかかり、『ロッキーママ』は即座に退散となる。外にいる時間が長くなればなるほど、子供たちとの折り合いはつきにくくなる。親子の認識は母子ともになくなってしまったのだろうか。「お母さんに飛びかかるなんて、とんでもない!」と子供たちを叱り、「お母さんなんだから、堂々としてなさい。飛びかかられたら、やり返しちゃえ!」と母さんを激励するが…。
らーちゃん
『エリちゃん』がぱぱちゃんの腕の中で寝るなら、僕はもっと上の方で寝るぞ、とばかりに、ままちゃんの枕を占領して眠るようになった。『隣の宮沢さん』という子分を得てから、ずいぶん強くなった。『エリちゃん』とも張り合っている。『隣の宮沢さん』を子分とするだけあって、その面倒も実に良くみている。泣けば声を掛け、抱いて眠り、汚れた顔を舐めてあげる。だけど自分も甘えたい。食事の前は、必ずおばあちゃんやままちゃんにだっこしてもらう。どんなにお腹が空いていても、だっこが先。カラオケは相変わらず健在。毎朝8時を待って、ベランダから第一声を発する。ご近所のみなさん、ごめんなさい。
ニセド
チュンチュン遊びにも飽きてきた模様。長男としての威厳を示そうとするのか、とにかく威張りん坊だ。脱出に成功すると、最後まで家に戻らない。朝は3時におばあちゃんを起こす。これまでは障子をガリガリして起こしていたが、ついに障子を外されてしまった。次なる手は、窓枠からおばあちゃんのお腹の上めがけてドスンと飛び下りる方法。今のところ効果あり。妙に甘えん坊になったかと思うと、人との距離を置いてみたり…。
とんちゃん
ドア開けは一段と上達。外に通じる窓、ドアが開かないか、日に何度となくチェックする。うっかりロックを忘れようものなら、例外なく脱出。相変わらず寝付きが悪く、一人うろうろ歩き回る。眠くなっても一人では寝られず、「傍で寝てもいい?いいでしょ」と、『ぬーちゃん』の耳やら顔やらを舐めまくる。さんざん舐めたあげくに、『ぬーちゃん』に逃げられる。『ぬーちゃん』にしてみれば、毎度こうして安眠を妨げられるのだから無理もない。食べるものに関心がないのも今まで通り。みんなが我れ先にと競い合うおやつのカニカマにも、一人背を向けている。独特の甘え方は健在で、これにかかっては家族全員、デレデレになる。
宮沢さん
良く喋る。本当に良く喋る。語彙も豊富だ。昨日など「なあに?」と言った。おにいちゃんとそのガールフレンドが大好き。おにいちゃんが外出していると、おにいちゃんのベッドで眠っている。ままちゃんと一緒にお風呂に入るのも日課。朝、ままちゃんが起き出すと、先回りしてお風呂に案内してくれる。2階の開かずの間にも入りたがり、ドアが開く隙をねらっては滑り込む。『分家』は少々怖いが、2階はいい。陽当たりがいい。ベランダで外の風に吹かれるのもいい。ああ、それなのに、次の瞬間階下へと連れ出されてしまう。
ごんちゃん
先日家の中でころんで腰椎を圧迫骨折してしまったおばあちゃん用に、固めのダイニングチェアが運びこまれたが、これに座るおばあちゃんに引っ付くこと、引っ付くこと。どこにも姿が見えなかったのに、おばあちゃんがこの椅子に座ると即座にやってくる。膝の上にジャンプして肩に手をかけビタッとくっつく。我が家では小振りな『ごんちゃん』だが、6キロは十分にある。おばあちゃんの腰にいいわけない。おばあちゃんだけに甘える『ごんちゃん』だけに、自分の腰より大事らしく、おばあちゃんは座っている間中、『ごんちゃん』を抱いている。
エリちゃん
1階と2階を自由に行き来する唯一の存在。ぱぱちゃんが大好きで、夜はぱぱちゃんの足の上に顎を乗せてテレビをご覧になる。ニュースとスポーツがお好みというオヤジギャル。お転坊、威張りん坊、朝寝坊は相変わらず。いつご飯を食べているのかと訝しむくらい食べないが、焼き海苔は大好き。味付け海苔ではダメ。高級焼き海苔を所望なさる。ぱぱちゃんは、エリちゃんに高級焼き海苔をあげては、自分の口に味付け海苔を運ぶ。
ぬーちゃん
一時の食欲不振が効を奏して、あれダメ、これダメと美味しくもないローカロリー食を押し付けられることがなくなり、ご機嫌。また一回り大きくなった。ままちゃんと二人だけのお遊びの時間が何より楽しみで、10時近くに帰宅するままちゃんを首を長くして待っている。ままちゃんがキッチンに向かう度に、背伸びして食器棚に両手を掛け、じっと顔を見上げる『おねだりポーズ』。何か欲しいのかと美味しいカリカリを手のひらに乗せるが、舌先で一粒一粒払い除ける。どうやら『遊びましょ』と催促しているらしく、ままちゃんは棚にしまった『ぬーちゃん』の宝物を取り出し、二人してだれもいない廊下、『ぬーちゃん』の遊び場に向かう。こんな毎日のわずかな運動のお陰か、日中も身軽に飛び回る姿が見受けられるようになった。
隣の宮沢さん
10日程前に去勢手術を受けた。麻酔を掛けたついでに、左目に覆いかぶさる幕のようなものを取り除く。真っ白な角膜の下に濁った眼球がうっすら見えるようになり、瞬きもできるようになったが、視力が出ようはずもない。相変わらず大声で泣くこともあるが、8の字歩行はだいぶ治まり、日中はベッドで眠るなど、ずいぶん普通の生活ができるようになってきた。誰よりも『らーちゃん』が好きで、『らーちゃん』の都合も考えず後を追っては『す〜りすり』。時には『エリちゃん』にも『す〜りすり』しようとするが、猫パンチが返ってくる。夜は安定剤入りのミルクを飲んで、個室でおやすみ。この調子だと安定剤を切ることができるかもしれない。
お友だち
おばあちゃんのゴミ出しに『ファイト』、『ロッキーママ』と一緒についていく。本宅のお母さんがゴミ出しの帰りに「ジロちゃん、ジロちゃん」と声を掛けて行く。『お友だち』の本宅と別宅は入れ代わってしまったみたい。『ファイト』のご馳走を失敬したり、『ロッキーママ』の特別室を占拠したり、『クロちゃん』に脅しをかけたり。おばあちゃんにはすっかり甘えるようになり、去勢手術に連れていくことも、首輪をつけてあげることもできるのだが、本宅があるからそうもいかない。今日も軒下でのんびり昼寝を決め込んでいる。
クロちゃん
頭が虎刈りのように縞になっている。『お友だち』とケンカでもしたのかと思ったが、虎刈りの正体は湿疹だった。おばあちゃんが薬を塗ると、見る見るきれいになった。このところ、『お友だち』の勢いに押されがちで、ずうずうしい『クロちゃん』もいささか怯え気味だ。『クロちゃん』の催促に、ご飯を持って庭に出ると、『クロちゃん』が家の脇に誘導する。ここの方が安心して食べられるのだろう。梅雨を思わせる雨に濡れた体を撫でる度に、不憫になる。
シロちゃん
左右の目が青と緑という色違いの『シロちゃん』に、ぱぱちゃんが『カラリン』という可愛い名前を付けてくれた。なにしろ、体は汚れ放題で、とても『シロちゃん』とは言えないほどだから、丁度良かった。おばあちゃんの三輪車のカバーの下に身をひそめ、『ファイト』のご飯を失敬するようになったが、相変わらず警戒心が強く、まだまだ人には気を許さない。『カラリン』には『お友だち』も手を焼いている様子。一度体を洗ってあげたいが、当分は無理だろう。『カラリン』は普段どこで、どうしているのか、ベールに包まれたままだ。
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