ラッキーはロッキーママの父さん? (H14.3.15)

ラッキーはロッキーのお兄ちゃんじゃなくて、ロッキーママのお父さんかも。と真剣に考えるほど、ラッキーは遊ばない。ロッキーも6人の弟妹も遊びの天才だが、それは他ならぬロッキーママの血。ロッキーママにおもちゃを見せようものなら、顔が子供に豹変し、夢中で遊ぶ。そんな自分を眺める子供たちの視線に気づくと、さすがに恥ずかしいらしく、大人の顔に戻り何事もなかったかのような素振りをするのだが。ところが、ラッキーは何を見せても遊ばない。猫じゃらしにおつき合い程度手を出すものの、それで終わり。ロッキーと酷似した姿形からロッキー一族であることは疑いようがないが、であるならば、この好奇心のなさ、遊び心の欠如は年のせいとしか思えない。やっぱりロッキーママのお父さんなのかも。うんとおじいさんなのかも。一体何才なのか、今度の予防注射の時にラブリーの先生に伺ってみよう。

今日はラッキー用におもちゃをしこたま仕入れて来た。キャットニップ入りのネズミ、サッカーボール、特大の猫じゃし、どこに弾むかわからない金平糖がくっついたようなボール、etc. etc. これだけあれば、一つくらいお気に入りがあるだろう。おもちゃを抱えてルンルン階段を上る。『らーちゃん、見て見て!ほーら、こんなにいっぱいおもちゃがあるよ』とボールを弾ませ、猫じゃらしを振り、ネズミを動かしてみせる。ところが、『らーちゃん』の目の色に変化なし。視線も動かず。『やっぱりダメか』とがっかりしながら、御飯以外に興味を持てずにいる『らーちゃん』が不憫になる。あっちに転がり、こっちで弾むボールに、嬉々としてじゃれつく『エリちゃん』との好対照に、なおのこと胸が痛む。

『エリちゃん』が『らーちゃん』の視界にいない時、カラフルなポンポンを転がしてみた。1歩、2歩、ポンポンを追い、1回、2回、ドリブルをした。『すごい、らーちゃん!すごいよ!』たった2歩、たった2回だけど、ものすごいこと!そうか、『らーちゃん』も『エリちゃん』に見られていると恥ずかしいんだ!2階で女王様をしていた『エリちゃん』は、日中は1階の悪ガキどもの中に戻されるはめになった。あっちで追い掛けられ、こっちでねじ伏せられ、久しぶりの男の子の遊びに『エリちゃん』は「ピョーイ、ピョーイ」と泣いているが、これも『らーちゃん』の遊びのため、いたしかたない。そんな『エリちゃん』の犠牲を知ってか知らずか、2階はしんと静まりかえっている。ラッキーはおもちゃで遊ぶどころか、昼寝を決め込んでいるとみえる。夕方になると『エリちゃん』はしきりと『おばあちゃん』の顔を見上げる。「らーちゃんにご飯を持っていく時間でしょ」と催促しているような視線に促されて、『おばあちゃん』と『エリちゃん』はご飯を運ぶ。「あ〜あ、良く寝た」とあくびをしながらラッキーが二人を迎える。