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どこにいる 2000年11月10日 第1版第2刷発行 |
医療過誤、不明瞭な料金、報われない裁判、ペットの医療を巡る問題は後を断たない。ペットを『モノ』として扱う法律、獣医療をサービス業とする税法、未だに牛・馬等の産業動物の医療を主体とする獣医学教育、問題の根っこは多くの分野を横断している。 本書ではペットジャーナリストである著者が、冷静で多角的な視点から日本の小動物医療・獣医師の現状と問題点を明らかにし、将来の展望をさぐる。さまざまな理念のもとに、小動物医療の現場で動物と飼い主双方に真摯に向き合いつつ、自らの医療の探究、医療現場の改善、より現状に即したシステムの構築に励む多くの獣医師からのヒアリングを柱に記された本書は、飼い主にとっても貴重な情報源であり、日本の獣医療の底上げに飼い主としてできることは何かを考えさせられる。 |