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2004年2月20日 初版第1刷発行 |
白いのらねこがいました。自由気ままな毎日でしたが、この猫の遊び相手はお月さまだけ。ある夜、いつものようにお月さまと遊んでいた猫は、牛乳を飲もうと、一軒の家に入り込みます。牛乳の入った壷を見つけて頭を突っ込み、ごくごくと飲み干したまでは良かったのですが、何と壷が抜けなくなってしまいました。さて… ボール・フォーシェによって1931年に創刊された『ペール・カストール』シリーズの中の一冊。このシリーズは、文化的芸術的教育をめざして作られた子供のための絵本で、本書の絵本としての美しさを見ても、そのシリーズの目指すものが見えてくる。日本語版が、芸術性に優れた絵本を多数手掛けるパロル舎から出版されているのも頷ける。心が洗われるような一冊だ。 |