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1994年11月15日 初刷 |
「─来世というものがあるかどうか、僕未だにこれを知らない。仮にもそれがあるならば、そこにも此の地球のように猫がいてくれなくては困ると思うのである。いないとわかったら、僕の遺言のうち一番重要なくだりは、厳密に自分の著作を排斥して、好むところの本と猫とを、僕の棺に入れるように要求するに違いない。」 無駄のない凝縮された表現、あふれる教養、そして猫に寄せる細やかな気配り… 猫の存在ゆえにおだやかに流れる時を、著者とともに満喫できる一冊である。 |