『100万回生きたねこ』でお馴染みの佐野洋子さんの猫エッセイ。
1995年に出版された単行本に書き下ろし4編等を加えて講談社文庫として登場。
幼い頃からずっと猫がそばにいながら猫が好きでなかった著者。それでも一人息子の為に猫を飼い、今も複数の猫に囲まれて暮らしている。どっぷり猫にのめり込むのではなく、ほんのわずか引いて猫を眺める著者のバランス感覚はすばらしい。ペットとしての保障の代償に猫本来の生き方ができなくなっている現代の猫たちの心中を思う著者。佐野さんの視線はやさしいのです。
ふんだんに挿入された佐野キャットも楽しめる贅沢な一冊です。
この本のジャンルは絵本かしら?
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