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夏への扉 1979年5月31日 発行 |
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発明好きの技術者である主人公は、家庭内の雑事をすべてこなすロボットを開発。共同経営者と会社を起こすが、技術畑一本の主人公は、共同経営者と婚約者の共謀により、すべてを失うことに。そして30年間の冷凍睡眠に入れられてしまう。30年後、目覚めた主人公は、過去の失敗を修正するためにタイムマシンで過去に戻る。30年先を実体験してきた主人公は、小気味良く過去を塗り替える。そして再び30年間の冷凍睡眠に……。 ハインラインは世界三大SF作家の一人で、中でも本書の評価は高いようだが、SFとしての本書の評論は、アマゾンを参照していただくとしよう。私は、猫本としての本書を少し語ってみたい。 登場する猫、ピートは主人公の愛猫。ピートがストーリー展開の大きな鍵を握るわけではないが、ピートの存在によって、主人公の人柄が浮き彫りになる。発明に没頭する技術者は、人情味に欠けた変わり者のイメージがつきまとうが、ピートに寄せる思いが、そのステレオ・タイプのイメージを払拭してくれる。 |