★★★★ |
1963年5月1日 発行 |
小さなねこが、母さんねこの知らない間に外に遊びに行っていまいます。外を知らない小さなねこには、危険がいっぱい。小さなねこの泣き声を聞きつけた母さんねこは、大急ぎで助けに向かいます。 同じ道を通っても、危険を知っている母さんと、恐いもの知らずのこねこでは、大違い。人間も子猫と同じ。危なっかしく世の中を渡りながら、大人になっていくのだな、と妙に感じ入ってしまいました。 感情を交えずに、たんたんと目に見える通りを記述した文と写実的な絵が、かえって読む者、見る者の感情をかき立てます。81刷と版を重ねる作品の底力を教えてくれる一冊です。 |