★★★★

キャッツ
─ポッサムおじさんの猫とつき合う法─

1995年12月4日 第一刷発行
2002年8月10日 第七刷発行
著者:T. S. エリオット
訳者:池田雅之
挿し絵:ニコラス・ベントリー
絵:Edward Gorey
発行所:株式会社筑摩書房
定価:660円(税別)
ISBN4-480-03137-5

ミュージカル『キャッツ』の原作であるT.S.エリオットの詩集、"Old Possum's Book of Practical Cats"の翻訳本。原作に関しては、"Old Possum's Book of Practical Cats"のコーナーで語るとして、ここでは翻訳について記す。

Necoの英詩についての知識などないに等しく、独特のリズムを持ち、韻を踏むらしい、ということぐらい。詩の理解は母国語でも難しいのだから迷わず翻訳を読むことにしたのだが、原作のリズムと韻が気になって、両方を代わる代わるに読み進めてみた。
う〜ん、凄い!池田氏の翻訳のすばらしさには、唸るばかり。きれいな五七調とはいかないが、それでもリズムよく、テンポよく、読み進めることができる。訳語も小気味よく、切れ味よく、そして豊か。一篇一篇に登場する猫たちの、生き生きとした描写、まるでそれぞれが独立したミニ芝居のような仕立てを、見事に再現させている。

恥ずかしながら、未だにミュージカル『キャッツ』を見ていないNeco。イギリス、アメリカ、日本の『キャッツ』比較鑑賞ツアーに出かけてみたい…と思う。

HOME > 猫本 > キャッツ -ポッサムおじさんの猫とつき合う法-