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Bad Cat 2003年6月25日 初版第1刷発行 |
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薄汚れた大都会に住むバッドキャットは、悪戯のし放題。いたずらをしては、怒鳴り声より先にトンズラする。ところが、そのとんでもない悪戯が、思いも掛けない幸せを呼び込むことに。本人は、バッドキャットを気取っているが、実は常識という『缶詰』の中で息苦しく暮らす人間を、その『缶詰』から引っ張り出してくれているのだ。 翻訳者である忌野清志郎氏とバッドキャットが重なって見えてくる。 自分の中に、バッドキャットを一匹飼って、時折『缶詰』暮らしから抜け出てみよう、と真剣に考えてしまう。 切り絵のようなタッチで描かれたカラフルなイラストに、切り文字を織りまぜて構成されたブックデザインもすばらしい。 |