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あかねこくん 2001年9月 初版第1刷発行 |
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一匹の赤い猫がいました。みんなに「あかねこくん」と呼ばれていました。あたたかい春の日、あかねこくんは、散歩の途中、たまごを見つけます。そのまま食べてしまおうと思ったのですが、雛にしてから食べることにしようと考え、あかねこくんはたまごを抱きました。雛がかえりました。さあ、食べよう、でも、もっと大きくしてからににしょう…あかねこくんは、雛にせっせと食べ物を運びます。雛は大きくなって…… 単純なストーリーだが、画面一杯に描かれた「あかねこくん」が何ともいえない魅力をもっている。別れ難く、何度でも繰り返しページを開きたくなる。小さめの丸い目は、いつもこの大きさ。大きな鼻もいつも同じ。一本の線で描かれた口の形と目玉の位置が変わるだけなのに、その時々の気持ちがほんのりと伝わってくる。 |