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89番めのネコ 1993年7月24日 第1刷発行 |
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大きなお家にたった一人で暮らすベリーさんにとって、長年勤めた郵便局を定年退職した後の毎日は、寂しく所在ないものでした。そんなある日、ノラ猫の悲し気な泣き声を耳にします。木の上で泣き続ける真っ黒な子猫を腕に抱き取り、家につれ帰ったベリーさん。その子猫のお陰でベリーさんの毎日は、明るく輝き、活気を取り戻しました。家の中で幸せそうに眠る猫を見ていると、公園や道ばたのノラ猫が一層不憫に思え、ベリーさんは次々とノラ猫を家に連れ帰ります。そしてついに89匹に!! このお話の主人公は、ベリーさんを助けて仲よく猫の世話をする近所の小学生、サンディ。サンディのお家はお父さんとお母さんが別居、お兄さんとも離れ離れ。サンディは、ベリーさんの猫の世話をし、猫の幸せを真剣に考えながら、自分の家族の現状に胸を痛めます。 2つのストーリーが縦糸、横糸となって紡がれていくこのお話は、多くのメッセージを投げかけます。 |