★★★★?

101 Uses
for a
Dead Cat

1981年 初版発行
作:Simon Bond
発行所:Clarkson N. Potter Inc.
ISBN0-517-54516-0

9生あると云われる猫がその9つの命を使い終えたら、10番目の猫生を与えよう……『死んだ猫の101の使い道』と題されたイラスト集だ。車のワイパー、ローラースケート、譜面台、石垣……いろいろな物に変身した猫を、片岡義男氏は「どれもみな笑える」と評している。だが、氏の言うようにユーモア本とも、あるいはブラックユーモア本とも思えないのは私だけだろうか。正直、この本をどう眺めればいいのか、戸惑っている。自分の死生観を問われているような気がするのだ。そして、これを笑えるようになりたい、と思っている自分に気づく。これが猫ではなしに、101 Uses for a Dead Man だったら、もっと素直に笑えるだろうとも思う。だが、猫だからこそ、Simon Bond の問いを感じるのかもしれない。自分の死生観の変化をみるには、うってつけの一冊だろう。


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