ナノ・ロペスの猫

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私がナノ・ロペスの作品の写真を初めて目にしたのは、4月頃だったろうか。活き活きとした猫の表情、バランスの取れたフォルム、鮮やかな色彩、面白い装飾……だが、何よりもこのような作品を見たことがなかった。一遍で魅せられ、ロペス氏と直接レターを交わし、6体のブロンズの猫が到着したのは7月だった。大きな大きなフェデックスの箱から目の前に現れた猫たちは、いずれも期待を遥かに凌ぐものだった。
コロンビア出身のロペス氏は、現在はワシントン州にアトリエを構えている。氏の作品は、15cmほどの小さなものから3mを越えるものまであり、モチーフも猫、フクロウ、カメ、ダチョウなどの動物から人物までとバリエーションに富んでいる。
ロストワックス鋳造で一体一体丁寧に作られるブロンズは、いずれもカラフルで遊び心に満ちていながら、自然や生命に対する深い洞察や畏敬の念が込められている。
今回ご紹介する作品の一つ、SuzieQ を例に取って見てみよう。体には、数字やアルファベットが付いているかと思えば、花や蜂や星、さらにはト音記号までが散りばめられている。それらが何の違和感もなく、全対に溶け込んでいるのが不思議なほどだ。いや、それらがあって、はじめてロペス氏の作品が完成しているのだ。無造作に飾られているように見えながら、綿密に計算しつくされた大きさと高低、位置に配置された個々のアイテムとそれを乗せた猫は、豊かな自然と人間の創造性、多様性の象徴であり、長い時の経過と現代、有機的なものと技術的なもの、精神的なものと機械的なもの、といったニ律背反的要素の融合を具現している。
一体の作品を前にして、そんなことをあれこれ考える必要はないのだろうが、ロペス氏の作品が人の心を捉えて離さない、魅力の根源がここにあるように思える。
今回は、氏の作品の内、一番小さなもの(Small Works) 4体をご紹介しよう。ロペス・ワールドを堪能していただければ幸いだ。



【SuzieQ 】16.5cm×12cm 399限定
【Simon】16.5cm×17cm 399限定
【Sylvester 】20.5cm×16cm 199限定
【Gatico 】19cm×14cm 295限定



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