Franco Moretti の猫
ガラスはアートの主要な素材の一つだが、これまで、思わず手を伸ばしたくなるようなガラスの猫の置き物に出会えずにいた。
この Franco Moretti の猫が、私の元にやって来た最初のガラスの猫さんになる。
出会いの場は、つい先日出掛けた箱根ガラスの森美術館のミュージアム・ショップ。この美術館は、ヴェネチアン・グラスを中心とした見事なコレクションを有しており、レース・グラスやミルフィオリ・グラス等、時代とともに開発された様々な技法も解説されている。
それらの気の遠くなるような作業に思いを馳せると、作品の一つ一つは唸るばかり。
コレクションを眺めた余韻を胸に、訪れたミュージアム・ショップだった。
ミルフィオリ・グラスの皿や、美しいアクセサリーの並ぶ中、ちょっと異質な空間があった。Franco Moretti のフクロウやニワトリ、そして猫たちが、どっしりとした存在感を放つ空間だ。
4匹並んだ猫の中から選び出したのがこの一点。マーブルのような縞を持つオレンジの色合い、シンプルなラインと大胆なフォルム、そして手に心地良い重量感。
この猫さんが、ガラスの世界へのドアを開けてくれるような気がする。
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