「ディクロイック」は、ギリシア語で「2色」を意味し、光を透過、反射させる、アートグラスのメジウムである。このメジウムは、真空状態の中で析出される。ガラスを温度調整された真空の中に入れ、回転させると、ガラスの表面に極めて薄いクォーツの結晶が生成される。その結晶が光を屈折させ、素晴らしいアートグラスのメジウムとなる。

解説書を訳すると、上記のようになるが、難しくてよく分からない。この猫の場合、耳の水玉、眉、目、鼻から口の周りにディクロイックの加工が施されている。見る角度によって、微妙に妖し気に色調が変わる。まるで、熱帯魚を眺めているような錯覚に陥る。

この作品は、数々の賞を受賞しているマイケル・マッコイの作で、極めて完成度が高い。
オメガリングを通して、胸元に飾れば人目を惹くこと間違いないが、私の体には、ちょっと大きすぎるかもしれない。ブローチとして使うことにしようか。