ラリークやバカラなど、クリスタル製の猫も数多くあるが、これまで何故か縁がなかった。ガラスという素材にはじめて強く引かれたのがこの作品だ。ガラス製と云っても、猫そのものはスターリング・シルバー。その猫が気持ち良さそうに乗っているクッションが、ガラスでできている。イングランドのアーティスト、ジョーン・ディッチフィールドの作品だ。ペーパーウェイトとして作られているだけあって、7cm角の大きさながら、ずしりと重い。アート・グラスの部分は、光の加減で、赤みを帯びたり、黄色がかったり、ブルーに見えたり……ガラスが光との共演であることに改めて気づかされた。
この作品が、ガラスという素材への扉を開けてくれるかもしれない。 |